相続する?相続放棄する?

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さて本日は、相続のご相談の際、よくあるお話をご紹介します。
「他の相続人は放棄すると言っているので、全て私に・・・」というリクエストです。 

こういった場合、相続登記のほかに「相続放棄」をご依頼いただく必要があるか。
答えはNOです!

民法で「法定相続分」が決まっていることは、ご存知の方も多いと思います。
例えば、夫・妻・子供二人の四人家族で、夫が亡くなった場合、法定相続分は、妻が二分の一・子供がそれぞれ四分の一となります。
ですが、これはあくまで民法で定められている取り分なので、どのご家族もこの通りにしなければならないわけではありません。
相続人の間で合意ができるのであれば、どの遺産を誰が相続するのか、基本的には自由に決めることができます。

合意できている場合は、その内容に基づいて「遺産分割協議書」を作成します。
遺産分割協議書に、相続人全員が署名・実印の押印をし、印鑑証明書を添えることで、相続手続が可能です。


では「相続放棄」とは何なのか。
相続放棄は、裁判所における手続きです。
相続人は、自分が相続人であると知った時から三ヶ月以内に「相続の放棄の申述」を裁判所にしなければなりません。
例えば「ずっと疎遠にしてた親類が去年亡くなっていたけれど、今年の4月に訃報が届いて自分が相続人だと知った」といった場合は、4月から三ヶ月、7月までに申述が必要です。
※期間の伸長を申立てることも可能ですので、ご相談下さい。

相続放棄をされるケースとしては
■ずっと疎遠にしていた不仲の親がなくなった。一切関わりたくない。
■資産がなく、借金しかない。
などがあります。
「相続財産を他の相続人に・・・」という遺産分割協議と違って、相続放棄の場合は完全にシャットアウトです。
相続放棄をした方は「相続人ではなかった」ことになります。
なので、一人が相続放棄をすると、他の親族が繰り上がって相続人となる場合があります。
急なことで親族が驚かないで済むよう、事前にお知らせしておくのが良いかと思います。

相続の放棄の申述をすると、裁判所から「照会書」が送られてきます。
この照会書に回答後「相続放棄申述受理通知書」が届けば、相続放棄の手続きは完了です。


ちなみに、相続が発生する前(=亡くなる前)に、相続放棄の手続きをすることはできません。
たまに「死後に財産はやらん!と言ってあって、本人も納得してるので、他の家族に迷惑をかけないよう、本人が納得している今のうちに相続放棄の手続きをしておきたい」というご相談があります(^_^;)
そういった場合は、遺言書の作成をおすすめしています。
遺留分を考慮する必要がありますので、それを踏まえたご提案をさせていただきます。
遺留分・・・また新しいワードが出てきてしまったので、それはまた別の機会に。